特別号外 日本が復活できない【根本的】理由(ロシア政治経済ジャーナルNo.2070)

【伊勢雅臣】著名なメルマガ『ロシア政経ジャーナル』の北野幸伯さんが、まことにテンポの良い「北野」節で私の新著『世界が称賛する日本人が知らない日本2 「和の国」という“根っこ”』をご紹介いただきました。ここに転載させていただきます。


RPE Journal==============================================



      ロシア政治経済ジャーナルNo.2070


                      2019/10/9


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★日本が復活できない【根本的】理由


全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。




モスクワを離れ、28年ぶりに日本に戻り、考えることは、


「どうすれば、日本国を復活させることができるかな?」


ということです。



「君がため 捨つる命は 惜しまねど 心にかかる 国の行く
末」

(坂本龍馬)



そんなことを考えていると、大変興味深い本が手に入りま
した。

私が世界一尊敬する伊勢雅臣先生の最新刊



●世界が称賛する日本人が知らない日本2

「和の国」という“根っこ”

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です。

伊勢先生は1980年代初め、4年間カリフォルニア大学バー
クレー校に留学されていました。

そこで先生は、同じアメリカ人でも老人層と青年層で全然
違うことに気づきます。



<米国の老人は陽気で気さくだった。

初対面でも満面に笑みを浮べて話しかけてくる。

単に陽気なだけでなく、

親切で思いやりがあり、

しかも守るべき礼儀はきちんと守っている。

いかにも大国民という風格があった。

米国の壮大な公共建築とか高い生活水準など物質面でも多
少気おされたが、

それ以上に、

こういう立派な人柄を持った人と次々に出会って、

やはり世界の大国と言われるだけのことはあるな、

と思ったものである。>(11p)



老人は、すばらしい人たちだったのですね。

では、アメリカの若者はどうだったのでしょうか?



<しかしその後、大学で同級生たち青年層を知るにおよん
で、

これが同じ国民かと驚いた。

彼らは親の世代に比べてユーモアや余裕に欠け、

礼儀正しさや思いやりの深さもだいぶ劣る。

大学でもひたすら勉強してよい成績をとり、

給料のよい職につきたいという姿勢が目立つ。

ほんの一世代で人間のスケールが非常に小さくなったとい
う印象を抱いた。>



なぜ、一つ世代が違うと、こうも人が変わるのでしょうか?

伊勢先生は、アメリカ自体が大きく変わったからだろうと
推測されました。



<一九八〇年代の老人が青年、あるいは現役世代だった頃、

すなわち第二次大戦後から六〇年代にかけて

米国は文句なく世界一の国力を誇っていた。

その軍事力によって世界の平和を維持し、

その経済援助で多くの国々を助けていた。

米国流の民主主義は理想的制度と持て囃され、

アメリカン・ウェイ・オブ・ライフは世界中の人々のあこ
がれであった。

こういう時代に青年期、壮年期を過ごした米国の老人たち
は、

非常な誇りと使命感とを持ってそれぞれの人生を送ってき
たに違いない。

自分は米国のために尽くし、

米国は世界人類のために尽くしているのだということを素
朴に信ずることができた時代であった。>

(12p)



では、若者世代に何が起きたのでしょうか?

70年代になると、もはやアメリカは、「世界ナンバー1」
といえない状況になっていきます。



<しかし七〇年代以降、米国の国力は急速に衰えていく。

軍事力ではソ連に追い抜かれ、

経済面では日本の輸出攻勢で受身にまわってしまった。

ある教授が私にこう言ったことがある。


「日本人が我々より良い車をつくれるという事実を認める
ことは非常につらいことだった」と。


自分たちの国に対して自信を失っただけではない。

ベトナム戦争で国家に対する不信感を持つようになったの
である。

国が悪いことをしているのなら、

いくら我々が国のために尽くしても意味がないではないか、
と。

青年たちの心から国家への信頼が消えるとともに、

誇りも使命感も消え、

人生は金を儲けて個人的幸福を追求する場になってしまっ
た。>

(12p)



ところが、アメリカは、その後元気になっていきます。

80年代から復活しはじめ、

90年代になると、冷戦が終わり、世界唯一の超大国に返り
咲いた。

経済面でも、IT革命を主導。

私たちの生活を一変させたのは、「GAFA」やマイクロソフ
トなど、アメリカ企業です。

いったい、自信喪失のアメリカに何が起こったのでしょう
か?



▼レーガンがアメリカを復活させた



伊勢先生によると、アメリカを復活させたのはレーガンだ
そうです。

この本には、レーガンのエピソードが満載ですが、全部引
用すると超長くなってしまいます。

要約して少しご紹介します。


・レーガンは、一般人にしばしば電話していた。

・レーガンは飛行機事故でなくなったFBI職員の娘に電話
し、慰めた。

・電車に轢かれそうになった盲人を救った人が、就職でき
るよう支援した。

・おもちゃ会社の社長に電話して、

「この国を現在のような偉大な国としてきたのはまさにあ
なたのような人々の力だ」

と励ました。


なんというか、庶民に優しい大統領ですね。

そして、非常に大事なことは、レーガンが「ベトナム戦争
の意義」を肯定的にとらえなおしたことでしょう。

アメリカが「自信喪失」になった大きな理由は、「ベトナ
ム戦争」に負けたことです。

いえ、負けただけでなく、「あれは間違った戦争だ!」と
いうコンセンサスができてしまった。

要するにレーガン前のアメリカは、「自虐史観」に陥って
いたのです。

しかし、レーガンは、こう語りました。


<それは、結局は自由という大義のためだった。

その戦略は不完全だったとしても、

彼らはその任務のために尋常ではない勇気を示したのだ。
>(14p)



これ、日本の第2次大戦についてもいえるのではないでしょ
うか?

私たちのご先祖様の戦争は、少なくとも日本の独立をかけ
た戦いだった。

戦略が不完全で完敗しましたが。

それでも、私たちのおじいちゃん、おばあちゃんは、任務
のために尋常でない勇気を示したのです。

だから、日本は戦争で負けたとしても、

私の祖父が、日本を守るために戦い、満州で戦死した事実
には、感謝しています。


そして、レーガンは、もう一つ重要なことをいっています。



<すべてが終わった今日、

我々が同意できるのは、

一つの教訓を得た、

ということだろう。

それは勝てる見通しのない戦いにアメリカ兵を送ってはな
らない、ということである。>(14?15p)



これも、日本にあてはまりますね。

「勝てる見通しのない戦いに日本兵を送ってはならない」


アメリカは、なぜ復活したのか?

伊勢先生は、「根っこが元気になったからだ」とおっしゃ
います



「根っこ?」



国の「根っこ」とは何でしょうか?



<国家という共同体には「根っこ」が必要であり、

その根っこの健康状態によって、

国民が元気になったり、

気力が萎えたりする>

(11p)



アメリカの根っこは?

皆さん、おわかりですね?



<「アメリカは自由の国である」というのが、

レーガン大統領が説いた

アメリカの「根っこ」だった。>

(17p)



レーガンさんの前のアメリカは、ベトナム戦争の失敗で、
「自虐史観」に陥っていた。

それで、「自由の根っこ」が弱くなっていた。

しかし、レーガンさんのおかげで、根っこが元気になって
きた。



<こうしたスピーチを通じて、

アメリカ国民の根っこは

元気を取り戻していった。>(17p)



レーガンさんの教訓はなんでしょうか?


「根っこ」を元気にすれば、短期間で国を復活させること
ができる。

その為には、まず「日本の根っこ」を知らなければなりま
せん。

私たちは、その根っことのつながりをとりもどし、

令和を「大復活の時代」にしようではありませんか。

その一歩として、伊勢雅臣先生の新刊を是非ご一読くださ
い。

日本の「根っこ」は何で、それはどのように生まれ、育っ
てきたかがわかる名著です。

政治家の方は、この本を読んで、「根っことのつながりを
取り戻す改革」をしてください。

経営者の方は、「根っことつながる経営」をしてください。

お母さんたちは、日本の根っことつながった子供たちを育
ててください。

北野絶対お勧めです。↓



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