No.1279 家族で取り組む偉人学習~ 青少年に「佐野常民・感想文まつり」へのお勧めを!


 偉人学習こそ全人教育への道。左翼偏向教育への「ワクチン」。

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■1.青少年を活き活きさせる偉人学習を

 いよいよ「歴史人物学習館」の始動です。自虐史観「ウィルス」に染まった歴史教科書から、あなたのお子さん、お孫さんを護る「ワクチン」を提供します。

 我が国の歴史上、世のため人のために貢献をし、自身も充実した人生を送った先人は数えきれません。そうした偉人の中から、青少年が一人でも心動かされる人物を見つけたら、そこから「自分も世のため人のために役立つ人物になろう」という意欲も湧いてきます。

 その意欲があってこそ、勉強やスポーツにも頑張ろうという気力も出てきます。青少年が無気力だとか、希望がない、というのは、心を振るい立たせる人物と出会っていないからです。

 また、たとえば貧しい家に生まれながら、南米やアフリカで黄熱病対策に貢献した野口英世の物語を読んだら、「戦前の日本は労働者階級が搾取されていた」などと偏向教科書で概括的に教えられても、「ちょっと待てよ」と用心できるでしょう。

 自虐史観・左翼史観という「ウィルス」への免疫力を与えるのも、偉人学習という「ワクチン」なのです。


■2.「歴史人物学習館」が目指すもの

 この考えのもとに、「歴史人物学習館」の設立を進めてきました。
https://rekijin.net/

すでに、15人の偉人について人物ページが公開されています。その一人が佐野常民ですが、まず簡単に人物を紹介しておきましょう。

・幕末日本での西洋技術導入のリーダー(蒸気機関車、蒸気船を国内開発など)
・パリ万博(1867)、ウィーン万博(1873)参加
・西南戦争を機に博愛社設立(1877)、日本赤十字社に発展させる

 まさに幕末から明治にかけての科学技術、および人道医療の国家的リーダーとなった「国際派日本人」でした。これだけの人物が、あまり知られていないのは、我が国の歴史教育の至らない所でしょう。

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 この人物から、青少年には次の事を学んで欲しいと考えています。

・自分の才能や関心、置かれた境遇で、世のため人のためにできる最良の目標を目指す。
・やると決めたことは、とことん追求する。

 こういう姿勢があれば、必要な知識は自ずから集まってきますし、足りない能力は人が助けてくれます。知識や能力よりも、まずはこういう志を持つ事が先決だと、青少年には気がついて欲しいのです。


■3.「歴史人物学習館」の「佐野常民」ページで紹介している教材

「歴史人物学習館」の「佐野常民」ページでは、青少年の偉人学習用に優れた教材を精選してリンクを張っています。どのような教材をご紹介しているのか、簡単に見ておきましょう。
https://rekijin.net/sano_tunetami/

 写真と略歴のあと、3つのパートに分けて、佐野常民から学べるようになっています。

【1】佐野常民の足跡をたどろう

 - 「佐賀の七賢人(1)/めざせ!佐賀博士2」(NHK for school)
 5分の短い動画で、佐野常民の幕末佐賀での姿や博愛社創設のきっかけなどをわかりやすく説明しています。
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005310261_00000

 - 「佐野常民 ~揺るぎなきその博愛精神~」(佐賀市観光協会ポータルサイト)
 年表や人柄が伝わるエピソード(「佐野の名スカウト術」「泣きの常民」「博覧会男」など)、関連した場所をめぐる探訪コースが紹介されています。
https://www.sagabai.com/main/3770.html


【2】佐野常民の言葉にふれよう

 - 「日本赤十字の父 佐野常民」(学校法人日本赤十字学園日本赤十字国際人道研究センター)
 8分の動画で「文明開化とは法律の完備や機械の発達のみならず、人道事業の発展を伴ってこそ文明開化である!」「博愛これ仁なり 仁とは人を慈しむこと」などを紹介。
https://youtu.be/nCyh2fNsOAw


【3】佐野常民の生き方から学ぼう

 - 「日本史偉人伝 佐野常民」(勇志国際高等学校)
 佐野常民は西南戦争での敵方・薩摩軍の負傷者の救護もするよう、次のように主張しました。「暴徒の死傷者は救護体制も整っていないため、山野で雨露にさらされたままです。彼らは官軍に敵対したといっても皇国人民、皇家の赤(せき)子(し)(子供)です。負傷して死を待つ者を捨てて顧みないのは人情の忍びないところです。彼らを救助、治療したいのです。」
https://www.yushi-kokusai.jp/history/5675/

 - 「日本赤十字の創設者・佐野常民 ~『右手で文明開化、左手で博愛』」(国際派日本人養成講座)
 「前半生は文明開化、後半生は博愛で、幕末・明治の日本を牽引した佐野常民の生き様」が、赤十字の創立と発展に大きく寄与した皇室との結びつきをからめて書かれています。
http://jog-memo.seesaa.net/article/202207article_2.html


さらに学ぼう

 - 「幕末の佐賀藩/めざせ!佐賀博士2」(NHK for school)
 鍋島直正の藩改革により、佐賀藩は当時日本で最高水準の科学技術を持った藩になります。佐野常民の三重津海軍所もその一つです。
https://www2.nhk.or.jp/school/movie/clip.cgi?das_id=D0005310260_00000

 - 「佐野常民と三重津海軍所跡の歴史館」
 佐野常民の生涯を追った大迫力パノラマ、三重津海軍所跡の遺構・模型、日本赤十字の活動のパネルや映像を通じて、学べます。
https://sano-mietsu-historymuseum.city.saga.lg.jp/


■4.佐野常民の感想文募集

 こうした優れた教材を広く子供たちに読んで貰うために、「感想文まつり」を行います。まず、その概要ですが
(詳細: https://rekijin.net/kansobun_hiroba/

・応募資格: 22歳以下の青少年(在学中、就業中、無職、浪人も可)
・人物ページ「佐野常民」で、教材(動画、文章)を1編以上、視聴してください。
 「佐野常民」人物ページ https://rekijin.net/sano_tunetami/
・感想文(400字~1200字)を掲示板に書き込むか、メールで送付ください。
 「感想文掲示板」 https://rekijin.net/forums/forum/sano_tunetami/
 メールの場合: ise.masaomi@gmail.com

・締め切り 8/21(日)
・賞品 応募10人あたり1人の優秀作を選び、2千円の図書券贈呈。
・優秀作は「歴史人物学習館」のホームページ、および、本メールマガジンにて紹介します。


■5.YouTubeで論じている現在の歴史教科書の問題点

 優秀と判定する基準は、小中高校の歴史科目の学習指導要領の全てに掲げられている「主体的・対話的で深い学び」という目標に沿っているかです。

 これは歴史教育、いえ教育全体の目標とも言えるものなのですが、残念ながら現在の歴史教科書の中には、この目標を無視したものが多いのです。この問題点は以下のYouTube動画「歴史教育再生プロジェクト」をご覧ください。特に、PJ-4、5、6で、現在の教科書の問題点を集中的に述べています。

・[歴史教育再生PJ-1]子ども達に真っ当な歴史観を!新プロジェクト始めます!
 https://youtu.be/W5_7Fmdukqo?list=PLnYMaJS6V450xRRdW7erazxdr4wP1yzwB

・[歴史教育再生PJ-2]名門学校で採択された“反日教科書”...その教科書の中には何が書かれているのか?
 https://youtu.be/WSz64X8KP3I?list=PLnYMaJS6V450xRRdW7erazxdr4wP1yzwB

・[歴史教育再生PJ-3]元海外現地法人社長が語る...海外で活躍するために必要なものとは?
 https://youtu.be/8I94Vpu8wUU?list=PLnYMaJS6V450xRRdW7erazxdr4wP1yzwB

・[歴史教育再生PJ-4]「歴史教科書・3つのタイプ」出版社によって、こんなに違う...教科書で変わってしまう 子どもの歴史観
 https://youtu.be/hOW8RimlW3Y?list=PLnYMaJS6V450xRRdW7erazxdr4wP1yzwB

・[歴史教育再生PJ-5]「歴史教科書に潜む洗脳の仕掛け」ビゴーの風刺画、与謝野晶子、杉原千畝...イメージを刷り込む巧妙なテクニックとは?
 https://youtu.be/LkTFlX9ozJ8?list=PLnYMaJS6V450xRRdW7erazxdr4wP1yzwB

・[歴史教育再生PJ-6]「Yahoo!ニュース」て゛歴史教育!?一風変わった授業...中学生は日露戦争をと゛う報道したのか?
https://youtu.be/fnTaC9gkGs0?list=PLnYMaJS6V450xRRdW7erazxdr4wP1yzwB


■6.「主体的・対話的で深い学び」

 これらの動画で述べたウイルスまみれの歴史教科書から、青少年を護ろうというのが、「歴史人物学習館」の偉人学習なのですが、次のような観点から、文科省の「主体的・対話的で深い学び」を後押ししようと考えています。

「主体的な学び」・・・生徒が単に知識やイデオロギーを受け身的に注入されるのではなく、自分の頭で理解し、自分の心で感じる学び。

「対話的な学び」・・・友人や先生、家族、さらには先人とも対話して、自分で考え、感じたことを確かめ、広げ、深める学び。

「深い学び」・・・知識を得るだけではなく、自分自身の生き方を見つめ直す学び。

 したがって感想文では、以下を期待しています。

・自分で頭で考え、心で感じたことを書いて欲しい、
・友達や先生、家族との対話によって、分かったことを含めて書いて欲しい
・自分の生き方を見つめて、学んだことを語って欲しい。

 3つすべてを書くのは難しいとしても、どれか一つでも真剣に書いてあれば、優秀賞の候補となります。こういう「主体的・対話的で深い学び」こそ、文科省が学習指導要領の中で目指している、真の意味での「歴史教育」であると考えています。


■7.家庭と地域の教育力再生に向けて

 現在の教育には、もう一つの問題があります。家庭や地域の教育力の衰弱と、学校への教育丸投げです。

 教育基本法でも第13条で「学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力」とあるように、教育とは本来、この三者が連携して行うべきなのに、家庭は学校に任せきり、地域社会は弱体化、と教育が学校に丸投げされている所に、現在の教育の問題があると思います。

 多くの家庭で気にかけるのは学校の成績だけで、たとえば、どんな歴史教科書で、どのような授業を受けているか、について、感心を持つ家庭は少ないでしょう。家庭の無関心によって、真面目な先生方には過重な負担がかかり、またごく一部の左翼偏向教師が好き勝手に振る舞って、良心的な歴史教科書の採択を妨害したりしているのです。

 この点で、「歴史人物学習館」では、優れた教材をインターネットで親も子も、祖父母も見られるようにして、そこで家族の中での「対話的な学び」ができることを目指しています。ぜひ皆さんにも、子供たちが考えたこと、感じたことを聞いて、それについて対話をしていただけたら、と希望しています。その結果を、感想文として子供たちに書いて欲しいのです。

 また、子供たちが感想文を書き込む掲示板には、他の方のコメントも書き込めるようにしてあるので、ぜひこの場で他の子供に対しても応援メッセージを書き込んでください。これは地域(と言ってもバーチャル空間ですが)の教育力を再生する一手段です。


■8.まずは周囲の歴史教育の再生から

 経済にしろ、政治にしろ、科学技術にしろ、安全保障にしろ、すべての問題は、長期的には次世代の国民をどれだけ立派に育てられるかにかかっています。人づくりは国家百年の計なのです。

 同時に教育とは、すべての国民がなにがしかの貢献ができる分野です。ご自分のお子さん、お孫さんは言うに及ばず、近所の子供、子供を持つ親類、知人、友人にぜひ今回の「感想文まつり」をお勧めください。まずはご自身の周囲での歴史教育の再生から取り組んでいただきたいと願っています。これが「一隅を照らす」燈火です。

 この佐野常民の感想文まつりは、我が国の歴史教育再生という遠大な目標を目指しての、ささやかな第一歩です。心ある皆さんのお力添えをぜひお願いしたいと考えています。
(文責 伊勢雅臣)


■リンク■

・JOG(1276) 歴史物語による歴史教育再生(上) ~ 人を動かす「物語」の力
 進化の途上で想像力を獲得した人類は、大きな共同体をつくり、協力できるようになった。
http://jog-memo.seesaa.net/article/489824235.html

・JOG(1277) 歴史物語による歴史教育再生(下) ~ 歴史人物学習で青少年は元気になる
 目指すべき頂とそこへの道筋を見いだすことで、青少年は活き活きと成長していく。
http://jog-memo.seesaa.net/article/490035594.html


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