【YouTube版】河口慧海の探検(上)~仏教原典を求めインドからチベット6年間の旅
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(伊勢雅臣)YouTubeの動画制作者が体調不良のため、1ヶ月ほどお休みをいただきました。だいぶ回復してきましたので、そろそろと再スタートさせていただきます。
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■1.「雪と岩の間を旅する」■
1900(明治33)年7月4日、河口慧海(えかい)はネパール
とチベットを分ける峠の頂上に立った。岩場の雪を払って、荷
物をおろし、一息ついて南方のネパール側を眺めると、ヒマラ
ヤ山脈の白い峰々が虚空にそびえている。
北方に目をやれば、初めて見るチベットは、山々が波を打っ
たように重なり合い、その合間を縫って雲間から幾筋かの川が
光っている。
3年前の明治30年6月に神戸港を出発した時、チベットに
入るには三年かかるだろうと考えたことを思い出した。その計
画通り、3年後の今、自分はここにいる。腹の底から愉悦の感
情がこみ上げてくるのを感じた。
麦の粉に雪とバターをこねただけの簡単な食事を終えると、
慧海は立ち上がり、これまでと違って雪深い北側の斜面を、一
歩一歩降りていった。慧海は、それまでの旅を、
空の屋根土をしとねの草枕雲と水との旅をするなり
と詠んだが、それから後の旅は「空の屋根雪をしとねの岩枕」
で、「雪と岩の間を旅するやうな訳で御座いました」と『西蔵
旅行記』に書いている。
【続きは本編でご覧ください】
【ブログ版】 http://jog-memo.seesaa.net/article/499700936.html
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