【YouTube版】世界を照らす日本の光 ~ 内村鑑三の『後世への最大遺物』を読む


「日本にのぼる道の光をもって、世界の暗(やみ)を照らさん」と内村鑑三は戦った。

■■ 転送歓迎 ■■ No.3422 ■■ R06.02.20 ■■ 4,183部■■


■1.「一隅を照らす」と「誰にでも遺すことのできる遺物」

 能登半島地震の被災者の皆さんが、雪や雨、寒さの中で大変な思いをされている姿には心が痛みますが、日本の多くの国民の支援には、心温まる思いがします。

 その一つがふるさと納税による災害支援ですが、なるほどと唸らされたのは、他自治体による代理受付です。被災地の自治体は、救援活動で受付事務などする余裕もなく、また職員自身も被災者の場合が多いでしょうから、他の自治体が受付業務を代行して、寄付金額だけ被災地自治体に送るという仕組みです。

 たとえば、「ふるさとチョイス」では、すでに15億7千万円、8万件もの寄付を集めていますが、そのうち80%近くが代理自治体によって処理されています。こういう仕組みを考えた人、実現した人々、さらにはその仕組みで寄付をした人々、、、こういう国民一人ひとりの「一隅を照らす」行為こそ、我が国らしさであり、我が国の強みである、と改めて感じ入りました。

 ちょうど、読んでいた内村鑑三の『後世への最大遺物』(「遺物」は現代語では「遺産」)では、こんな一節がありました。

__________
人間が後世に遺すことのできる、ソウしてこれは誰にも遺すことのできるところの遺物で、利益ばかりあって害のない遺物がある。それは何であるかならば勇ましい高尚なる生涯であると思います。[内村、637]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 私の好きな「一隅を照らす、これ則(すなわ)ち国宝(くにのたから)なり」という伝教大師、最澄の言葉と、「誰にでも遺すことのできる遺物」とは、深いところで繋がっていて、我が国の国柄、日本人の生き方を指し示した言葉ではないか、と感じました。


【続きは本編でご覧ください】


この記事へのコメント

ニキタダシ
2024年02月24日 01:29
ダイレクトさんのメールにより伊勢先生を知り、メールの中に文責伊勢先生と書いてあり時に読ませて頂いています、日本人でありながら歴任を勉強してこなかった反省もありよい学びとなっています。感謝。