JOG(1438) 天皇の祈りこそ最高の道徳教材 ~ 歴人(歴史人物学習館)便り(11)
「国民も天皇陛下に恩返し」と、皇室の授業を受けた児童は歌で詠んだ。
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■1.皇室の授業に小学生が感動
伊勢: 花子ちゃん、私の知っている岩手県の小学校の先生が、道徳の時間に皇室の授業をして、そこで感じたことを子供たちに歌にしてもらった。そうしたら、こんな歌が寄せられたという。
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・人々が 優しい心を持てるのは 陛下が
国を大切にしているから
・国民も天皇陛下に恩返し
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子供たちは、こんな感想も書いた。
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・私も天皇みたいにみんなことを祈りたいです。
・私も自分のことだけでなく、周りに気をつかえるような人に
なりたいです。
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花子: 「みんなのことを祈りたい」とか、「周りに気をつかえるような人になりたい」というのは、まさに道徳の授業で習うべきことですね。
伊勢: そう、天皇陛下が常に国民の仕合わせを祈られている。それは子供たちに道徳を教える最高の教材なんだね。
花子: なるほど、その高橋先生はどんな授業をされたんでしょうか?
■2.YouTubeメンバーシップ「国の宝を育てる授業」
伊勢: 高橋先生の授業はYouTubeで見ることができるんだ。私は「国の宝(=子供たち)を育てる授業」というYouTubeメンバーシップをやっていてね。小中高校や塾などで生徒たちの心に訴える素晴らしい「お手本授業」を全国の先生方や、子供たち、そして保護者の皆さんに見て貰いたいと思っている。
花子: メンバーシップって、たしか月額の有料制ですよね。
伊勢: そう運営コストを賄うための最低限の費用として、教育者は月90円、支援者は月290円で、毎週1本ずつ追加される動画を、既刊号を含めて見放題なんだ。
花子: それはお手頃ですね!どんな先生方が授業をされているんですか?
伊勢: 最初のシリーズ「国の宝を育てる歴史人物学習」は、著書『あなたならどうする? 歴史人物になってみる日本史』『信長のいない信長の授業でよいのか』の安達弘先生が担当している。安達先生は、このメルマガの「歴人だより」でも登場いただいている。
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JOG(1342) 歴史人物から生き方を学ぶ ~ 歴人便り(7) 安達弘『信長のいない信長の授業でよいのか』
生徒たちが「人間・信長」の生き様に触れてこそ、自らの生き方を考えることができる。
https://note.com/jog_jp/n/n2339d6d6058b
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伊勢: 今回は、新しい「国の宝を育てる皇室の授業」シリーズだ。このシリーズでは、横須賀市の清水先生が、昭和天皇の戦後のご巡幸やマッカーサーとの会見を取り上げているが、今回の高橋先生の授業は皇室入門編と捉えられる。その内容を紹介しよう。
花子: 皇室入門編なら、私のような初心者にもわかりやすそうですね。ぜひ見てみたいです!
伊勢: そうだね。こうした志ある先生方が工夫を凝らしたお手本授業を手軽に見られるのは、本当にありがたいことだ。君も両親や弟さんと一緒に見てみるといいね。
■3.「天皇陛下の授業はどの教科でもほとんど行われていない」
伊勢: そもそも、花子ちゃんは学校で天皇陛下について習ったことはあるかい?
花子: うーん、あまり記憶にないです。社会の時間に少し触れたくらいでしょうか。
伊勢: そうだろうね。高橋先生も、こんなことを言っている。
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そもそも天皇陛下の授業はどの教科でもほとんど行われていないというのが実態ではあります。[高橋、以下同]
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花子: やっぱりそうなんですね。でも、なぜあまり教えないんでしょうか?
伊勢: 高橋先生によると、こういう問題があるんだ。
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その中で取り上げるとしたら社会科であることがほとんどなんですが、社会科で取り上げる場合に近代国家の枠の中の制度の一つとして語られることが多いです。例えば、国事行為などです。
しかし、天皇陛下と国民の関係というのは、近代国家以前から連綿と続いているので、近代国家の枠組みを超えた関係、絆がある。以下は、そこに焦点を当てた授業になっています。
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花子: つまり、制度としてだけ教えるのではなく、天皇と国民の間でもっと深い絆があるということですか?
伊勢: その通りだね。そして高橋先生は、皇室の授業を「道徳」として教えることを提案し、実行している。
花子: 道徳で皇室を教えるというのは珍しいですね。
伊勢: そうなんだ。高橋先生もこう語っている。
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価値を扱う教科である道徳で天皇陛下を扱うということは、社会で扱うよりも、もっと拒否反応が強いかな、というところです。しかし、昔から日本人が大切にしてきたことを思い出す、もしくは取り戻すことが必要ではないかなというふうに考えています。
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■4.天皇陛下は何を宝物と考えているでしょうか?
伊勢: さて、高橋先生の授業の中身に入ろうか。まず、とても興味深いクイズから始まるんだ。
花子: どんなクイズですか?
伊勢: 天皇陛下が「大御宝は私の宝という意味です」と言って、「天皇陛下は何を宝物と考えているでしょうか」というクイズだ。
子供たちは「国民すべての命」とか「国民」とか「国の平和」、「日本のみんな」、というようなことを予想したんだ。
花子: すごいですね!子供たちがそんな風に考えるなんて。
伊勢: 高橋先生もこう言っている。
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これは何か勉強したわけでもないんですが、やっぱりここが日本の伝統なんではないかなと、まだ見捨てたもんじゃないなというような感じなんです。お金とか宝とかですね。宝物っていう言葉からイメージしそうなものを結びつける児童はいませんでした。
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花子: それは驚きです。普通「宝物」と聞けば、まず金銀財宝を思い浮かべそうなものですが...
伊勢: そうなんだ。これこそが日本人の心に根付いている価値観の表れなんだろうな。物質的な富よりも、人の命や平和を大切にする
心が、子供たちにも自然に備わっているということだね。
■5.天皇陛下は何を祈られているのか?
伊勢: その後で、高橋先生は、宮中祭祀について説明する。年に儀式が30回もあるんだ。元日未明の「四方拝」なんかが有名だね。
花子: 30回もあるんですか!すごく多いですね。
伊勢: そうだね。そして、このお手本授業では、祭祀について歌を通して子供たちにイメージを持って貰うために、上皇后陛下が皇太子妃殿下の時に詠まれた、次のお歌を紹介する。
「新嘗(にいなめ)の み祭果て 還ります 君の衣 夜気冷え冷えし」
花子: 素敵なお歌ですね。新嘗祭が終わって帰ってきたら、皇太子様のご衣装がとても冷たかったということですか?
伊勢: その通りだ。夜の冷たい空気の中で長時間祭祀をされていた皇太子への思いがよく感じられるお歌だね。
花子: 天皇陛下はご先祖様を含めた神様にどのようなお祈りをされているんでしょうか?
伊勢: いい質問だね。当然、子供たちもそれを知りたがるだろう。ベテラン教師の高橋先生は、これを子供たちに考えさせるんだ。
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天皇陛下は自分のご先祖を含めた神様にどのようなお祈りをしているのでしょうか?
これも先ほどの発問と似ているんですが、やっぱり、国民の安全とか国民の健康とか、国とか国民のことをお祈りしてるんじゃないか、というふうに児童は予想しています。
自分が長生きできますようにとか、自分のことではないっていうところがやっぱりポイントかな、というふうに思っています。
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花子: なるほど!ご自分のことではなく、国民のことを祈られているんですね。とても尊いことだと思います。
■6.「みなさんが神様にお祈りするときはたいてい自分のことです」
伊勢: 高橋先生はその後で、「みなさんが神様にどんなお願いをするかアンケートとったでしょう」と言って、以前とったアンケートの結果を紹介する。
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・勉強ができるようになりますように
・そろばんがごうかくできますように
・本をたくさん買ってもらえますように
・怪我をしませんように
みなさんが神様にお祈りするときはたいてい自分のことです。広くても家族ですね。しかし、天皇陛下は違いますね。
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花子: 確かに私たちは自分のことばかりお祈りしていますね。天皇陛下は本当に違うんですね。
伊勢: そうだね。それは天皇陛下のお歌にも表れている。高橋先生は、こんなお歌も紹介している。
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今上(平成)天皇の御製 お題 幸
人々の幸願いつつ 国の内めぐり来たりて 十五年たつ
今上(平成)天皇の御製 お題 姿
うち続く 田は豊かなる緑にて 実る稲穂の 姿うれしき
【意味】お米がたくさんとれる=国民の食生活が豊か
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伊勢: 二首目のお歌などは、自然豊かな田舎の子供たちには見慣れた光景だろう。それだけにそういう光景を喜ばれているお気持ちは、すぐに子供たちにも伝わるんじゃないかな。
花子: 稲穂がよく実っているのを見て、国民の食生活が豊かになることを喜んでいらっしゃるんですね。本当に国民のことを第一に考えていらっしゃるんだなと思います。
■7.「私も天皇みたいにみんなことを祈りたいです」
伊勢: この後で、高橋先生は新潟県中越地震で被災した山古志(やまこし)村の長島忠美(ただよし)村長の言葉を紹介する。
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日本国民である以上、どんな人でも差別なく、すべての人を愛し続けていらっしゃる皇室の偉大さを私はこの災害の中で感じることができました。
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この後、高橋先生は、子供たちにこう説く。
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自分たちのことを祈ってくれている人がいることはとても幸せなことです。
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花子: 本当にそうですね。その幸せは私も感じます。
伊勢: 締めくくりに、高橋先生は「では皆さんは天皇陛下に対して、どのように思いますか」ということで、「天皇陛下も歌で表現しているので、皆さんも歌で表現してみませんか」と提案する。そして子供たちの詠んだ歌を、いくつか紹介する。ここに冒頭で紹介した歌が出てくるんだ。
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・いつの日も 国をまとめていただいて
今日も人々幸(さち)をいただく
・国民は 陛下のおかげで 幸せに
・陛下の優しさ 国民に
・絶望を抜け出せたのは 陛下のおかげ
・人々が 優しい心を持てるのは 陛下が
国を大切にしているから
・国民も天皇陛下に恩返し
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花子: どれも素直な喜びにあふれた歌ですね。やっぱり「自分たちは愛されている」というのは、大きな喜びなんですね。
伊勢: 最後の歌にあった「恩返し」は深い言葉だとして、高橋先生はこれに関係する感想文も紹介してくれている。それが冒頭で紹介した文章だね。
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・私も天皇みたいにみんなことを祈りたいです。
・私も自分のことだけでなく、周りに気をつかえるような人に
なりたいです。
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花子: 「みんなのことを祈る」「周りに気をつかう」これらは道徳の基本ですね。
伊勢: そう、天皇の民の仕合わせへの祈り、そこから国民が互いを思いやり、助け合う国民同胞感が生まれる。天皇の大御心に触れることが、最高の道徳授業なんだね。こういう授業を一人でも多くの子供たちが受けて、日本人として生まれた仕合わせを感じ、そこから道徳心を育てていってほしいね。
(文責 伊勢雅臣)
■リンク■
・テーマ・マガジン「皇室の祈り ~ 皇室について知ろう、考えよう」
世界最古の日本皇室。長い風雪に耐えて、続いてきた皇室について史実を知り、考えよう。
https://note.com/jog_jp/m/mabf55a887598
・伊勢雅臣『日本人として知っておきたい皇室の祈り』、扶桑社、R2
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4594738168/japanontheg01-22/
■参考■(お勧め度、★★★★:必読~★:専門家向け)
→アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。
・YouTubeメンバーシップ『国の宝(=子供たち)を育てる授業』
https://www.youtube.com/channel/UC-12Cal2YFZ1H0dd5a6w9gw/join
■前号「植民地支配を批判し、民族独立と共存共栄を謳った大東亜共同宣言」へのおたより
■世界的な植民地解放を訴えたビルマのバー・モウ首相(信夫さん)
大東亜省が発行した「大東亜宣言演説集」を読んだことがあります。
全部は語れませんが、ビルマのバー・モウ首相は、今回の記事に書かれた以外に、以下のことを強調しています。
英国に支配されている他の地域、例えば中央アジアやアフリカの独立にも目を向けて欲しいこと。
バー・モウは対英独立運動に於いて、他のアジアやアフリカの独立指導者達とも交流や連帯があり、「大東亜」に限らず広く世界的に植民地支配を受けている地域を解放したいとの思いが強かったことです。
その中でも、次にオブザーバー参加した自由インド仮政府首班・スバス・チャンドラー・ボースへの為に多くの時間を割いて、連帯感を強調すると共に、ビルマ西方に位置するインドへの進軍を求めたことです。
ビルマは大東亜会議時点では、日本の支援の下、独立していましたが、西方に隣接する英領インド帝国(現在のインドの他、パキスタンやバングラデシュを含む)は未だ英国の支配下にありました。翌年作戦が実行されたインパール作戦は、スバス・チャンドラー・ボースが日本に強く求めたものですが、バー・モウが大東亜会議に於いて側面支援したことになります。
尚、大東亜会議と同時期の1943年11月下旬に連合国側が開催した「カイロ会議」と比較すると、既に大東亜会議が開催され、大東亜共同宣言が世界に向けて発信された後である為、植民地支配や人種差別撤廃に対する有効な反論は当然出来ず、カイロ宣言の中で「朝鮮半島の隷属状態」について言及するのが精一杯でした。しかも隷属は実態とはかけ離れています。
■伊勢雅臣より
詳細な補足、ありがとうございました。植民地支配されているアジアの民の声こそが、植民地支配が横行している当時の国際社会の実態を伝えていますね。
読者からのご意見・ご感想・ご質問をお待ちします。本号の内容に関係なくとも結構です。本誌への返信、ise.masaomi@gmail.com へのメール、あるいはブログのコメント欄に記入ください。
■編集後記
石破総理はようやく退陣を表明しましたが、残る期間で勝手な戦後80年に関する談話を出す危険がまだ残っています。
その悪しき前例として、1993年の河野談話があります。政府が慰安婦問題に関して公式に日本の責任を認めてしまったものですが、その後、石原信雄元官房副長官が「文書とか日本側の証言者が欲しかったが、見つからない」と、史実に基づかないものであったことが、証言されました。この談話が発表されたのが1993年8月4日、宮沢内閣はその5日後の8月9日に退陣しています。
退陣間際の「最後っ屁」の再発をいかに防ぐか。自民党の統治能力が問われています。
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