JOG(1453) 明日の日本を支える「国の宝」を育てるために ~ 歴人(歴史人物学習館)便り(12)


 明日の日本を支える子供たちが元気と志を育てるための大切な「根っこ」が、なおざりにされている。

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■1.志あるベテラン教師による「国の宝を育てる授業

伊勢: 歴史人物学習館のサイトで、「国の宝を育てる授業」というコーナーをつくったんだ。現時点で、5人のベテラン教師によるお手本授業を、すでに42編、公開している。

「国の宝を育てる授業」のご案内
https://rekijin.net/takara/

 子供たちは「国の宝」で、将来の日本を支える柱になってもらわねばならない。そうなってこそ、彼らも生き甲斐のある人生を送り、また日本が「仕合わせ」(互いに思いやりをかけあう)の国となる。しかし、今の教育とは知識の詰め込みが中心で、「国の宝」を育てるための教育がまだまだ貧弱なんだね。

花子: どんな教育内容が欠けているのですか?

伊勢: それを今回は、具体的に紹介しよう。幸い、志のある全国各地の学校や塾の先生方が、いろいろ工夫した授業を考案・実践してくれている。そうした1時限の授業を、それぞれ15分程度で、ポイントを絞って解説したのが「国の宝を育てる授業」のコーナーなんだ。

花子: 私たちが直接見ても、分かりますか?

伊勢: もちろん! 小中学校や塾の先生方には、ぜひ参考にしてほしいけど、小中学生が直接見ても勉強になるし、また親子で一緒に見て話合うのもよいだろう。一応、制作費の一部をカバーするために有料のメンバーシップ制となっているが、教育者と25歳以下の青少年は月90円、その他一般は支援者として月290円だ。

花子: それなら私でも払えます! どんな授業があるんでしょう?


■2.秀吉が「バテレン追放令」を出した理由: キリシタンは領地の寄進を受け、日本人を奴隷として売っていた。

伊勢: まずは安達弘・歴史人物学習館館長の「国の宝を育てる歴史人物学習」から紹介しよう。縄文時代から始まって、現在29時間目で江戸時代に入ったところだ。24時間目は「秀吉のリーダーシップ」というテーマで、秀吉が「バテレン追放令」を出した理由を、こんなふうに解説している。

24時間目 秀吉のリーダーシップ
予告編: https://youtu.be/H4ht1UUrYI0 (誰でも視聴できます)
本編: https://youtu.be/yl4Hk2D20II (メンバーは見放題)
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 さあ、これ(バテレン追放令)なぜだと思う?、ということで、ちょっとこんなお話をしてはどうかと思います。宣教師コエリヨはスペインの軍艦に秀吉を乗船させて、自分はいつでも世界一のスペインを動かせるぜと自慢げに語った。

 秀吉としたら何こいつ、言ってんだと思ったでしょうね。キリスタン大名たちが自分の領地をイエズス会に寄進していた。いや、日本の領土を勝手に外国人にあげちゃうって、これもちょっとまずいよね。

 それから日本人が西洋人に奴隷として売られていることを秀吉は知った。これには秀吉は怒ります。で、これらのことから秀吉は西洋の国は日本を侵略しようとしているんじゃないかと思い始めた。日本の土地を勝手に外国へあげちゃうなんて、言語道断。キリスト教徒以外は奴隷にしていいだと、許せん!、ということですね。子供たちもおそらく「いやそれはまずいよ」と言うと思います。
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花子: 秀吉が怒るのも当然ですね。国土と国民を守ろうとしたんですね。

伊勢: その通りだ。教科書では単に「キリスト教を禁止した」としか書かれていないことが多いけど、実はこういう深い理由があったんだ。こうした授業を通じて、子供たちは、我々のご先祖様たちが国の独立と国民を守るために、どんな苦労をしてきたのかを学ぶことができる。

花子: 今でも、警戒すべき外国や、グローバリズムはいろいろあります。私たちの先祖がどう立ち向かったのか、勉強したいです!


■3.「アジアを欧米列強の植民地から解放するために戦う」と宣言した日本

伊勢: キリシタンの次に世界を侵略したのが、近代の欧米列強だね。中学教員の清田直紀先生は、世界地図で欧米の植民地になった地域を赤く塗って、それが急速に広がっている様を見せて、こう説明を続ける。

なぜ、日本は戦争したのか?~ さきの大戦って何戦争? 
予告編: https://youtu.be/pJ3pWvkjz_M (誰でも視聴できます)
本編: https://youtu.be/oInfBkIgak0 (メンバーは見放題)
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このような現状の中で日本は自分の国を守り同じアジアの国を欧米列教から解放して共に歩んでいこうという目的のもと、大東亜戦争を戦ったんです。「大東亜」とは何か? これは当時の新聞に政府の声明が載っていますが、この中にあるんですね。ちょっと見てみましょう。現代語訳にしてみますね。

「日本は東南アジアで戦わざるを得なくなったが、決して東南アジアの人々への敵意からではない。日本は、東亜を(ここで出てきました。アジア全体のことを指しています)欧米列強に植民地にされる前の本来あるべき姿へ戻し、日本と共に協力して繁栄することを願っているからです」・・・

 つまり日本はアジアで戦いはしましたが、アジアの人たちと戦ったわけでも、アジアを侵略するために戦ったわけでもないという風に宣言しています。日本はアジアで欧米列強を倒すために、そして東亜の人たちと協力して共同体を作るために戦うんだという宣言を当時、しました。日本を守るだけではなく「アジアを解放して大東亜共栄圏を作る、そのための戦争なんです」という説明です。
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伊勢: 清田先生の教え方の立派なところは、「大東亜戦争はアジア解放のための戦いだった」などと頭ごなしに教え込むのではなく、当時の日本政府の声明はこうだった、と客観的な史実をそのまま教えて、生徒に考えさせる点なんだ。

花子: なるほど。史実を示して、自分で考えさせるんですね。

伊勢: その通り。単に受験用知識で頭をいっぱいにするのではなく、生徒が自分の頭で考えることができるようにするのが、明日の日本を支える「国の宝」を育てるための正道なんだね。

花子: 清田先生の授業、私も受けてみたいです!


■4.敗戦後、昭和天皇はマッカーサーにお会いして、何を頼んだのか?

伊勢: 大東亜戦争が日本の敗戦に終わって、我が国は連合国軍に占領された。ここで、昭和天皇が日本の危機を救われた。「国の尊厳を守りたい小学校教師 くうかい」さんの授業は、このあたりを史実で説明して、子供たちが日本の国柄の理解を深めるように教えている。まず、くうかいさんは、こう説き始める。

敗戦からの復興 ~ 昭和天皇ご巡幸
予告編: https://youtu.be/HwYLnKH_Nx8 (誰でも視聴できます)
本編: https://youtu.be/JhWYTbwLGFc (メンバーは見放題)

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 ドイツ皇帝のヴィルヘルム2世は、(第一次大戦の敗戦後)オランダに亡命。イタリアの国王は(第二次大戦後)廃位、王族全員が国外追放されました、という事例を踏まえた上で、「じゃあ日本はどうだったんだろうね」っていうと子供たちも、予想しやすいかと思います。

 そうしたなか、9月27日、連合国軍総司令官に、昭和天皇は会いに行かれました。ここで、その前の他国の事例があるので「何をお願いしに行ったのか」って聞くと、「命を助けて欲しい」とかの予想を抱く子が出てくることもあろうかと思います。

 で、実際は「全ての責任を、私が負います」ということを昭和天皇はおっしゃられました。先ほど、他の国の事例を出したのは、我が国とのギャップを、感じてもらいたいからです。
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花子: 敗戦国の王室は廃絶されるのが、普通なんですね。

伊勢: そうだね。それが世界の常識だった。そんな中で昭和天皇は自ら「全ての責任を私が負います」と総司令官マッカーサーに訴えたんだ。

 この後、昭和天皇は全国民を飢餓から救ってほしいとマッカーサーに頼むんだね。日本の建国以来の長い歴史の中でも、もっとも感動的な名場面だ。こういう歴史的な名場面を通じて、子供たちに我が国の真の国柄を感じとってほしい。

 くうかいさんの授業では、この後の昭和天皇の戦後ご巡幸を辿り、国民が天皇を熱狂的にお迎えして、そこから復興へのエネルギーが生まれてきたことを紹介している。

Emperor_Showa_visit_to_Hiroshima_in_1947.JPG


花子: 国民と天皇陛下が心を一つにして復興に向かったんですね。

伊勢: そうだね。歴史の授業は、単に歴史の知識を習得するだけではダメだ。歴史の名場面を味わうことで、自分たちの国がどういう国か、自らの心で感じとる。そこから、自分もそういう国の一員として、どう生きていくか、子供たちが考える。それこそ「国の宝を育てる授業」なんだ。


■5.なぜ総理大臣に任命書を渡すのに「天皇であれば信頼できるし、天皇であれば嫉妬しない」のか?

伊勢: 終戦後という非常時だけではなく、現在の平時においても、天皇は日本国にとってどういう存在か、憲法第1条での「国家および国民統合の象徴」という程度しか、学校では教わらない。

 それでは抽象的でよく分からないと、小学校教諭の高橋先生は指摘する。そして、日本国憲法のはるか以前から天皇は存在していたわけで、そこのところを考えないと、天皇の存在は分からない、という趣旨から、「『天皇陛下のお仕事』ってどんなこと?」という3回シリーズの授業を公開している。

「天皇陛下のお仕事」ってどんなこと?(2)
予告編: https://youtu.be/429WDGxNbME (誰でも視聴できます)
本編: https://youtu.be/-JSOiIiE2Ro (メンバーは見放題)

 第1回目は、天皇のお仕事を何枚もの写真で紹介した後、第2回では、こんな風に授業を進めている。
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 前回に聞いたのは、「総理大臣に任命書を渡すだけであれば天皇陛下がやる必要があるの? 誰でもいいんじゃない?」という問いでした。30人ちょっとの学級なんですが、誰でもいいというのは1人で、ほぼ全員が「やっぱり天皇陛下じゃなきゃダメだよ」っていう考えでした。

 理由をまとめたんですが、「国の一番偉い天皇がやった方が国民が納得する」「天皇は国民に認められている。一般人やくじで決まった人だったりすると信頼できないし、他のやりたくてもできなかった人が嫉妬するから」というような意見が出ています。

 これは逆に言うと「天皇であれば信頼できるし、天皇であれば嫉妬しないということの裏返しだよね」っていうことです。「天皇がやった方が国民が認めるし、国民が納得する」っていうのは日本人の自然な心情なんですが、「ではなぜそう思うのかな」っていうことを理解することが大切だというふうに考えています。

 偉いっていう言葉に、もしかしたらちょっと違和感を覚える人がいるかもしれないんですが、偉いという言葉の正体実態が分かれば、「敬愛の念を深める」という指導要領の目標を達成できるのではないかという風に考えております。
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花子: なるほど! 総理大臣に任命書を渡すのに、「やっぱり天皇陛下じゃなきゃダメだよ」とほとんど全員が考えるんですね。でも、なぜそう思うんでしょうか?

伊勢: それこそが、天皇の存在意義を子供たちに考えさせるための、秀逸な発問なんだよ。そこから、授業がどう展開していくのか、本編で見てほしい。こういう授業を通じて、まさしく日本の国柄という根っこに支えられて、日本の未来を背負う「国の宝」が育っていくのだよ。


■6.「こんにちは」は「太陽のように明るく元気に過ごしていますか」という確認の挨拶

伊勢: 「やっぱり天皇陛下じゃなきゃダメだよ」と思うのは、日本の国の深い根っこなんだね。その根っこを直接、取り上げた授業もある。公立小学校教諭の田中実先生が「和 ~ 日本のこころ」という授業をしている。

和~日本のこころ
予告編: https://youtu.be/Lw-2tuUiB5w (誰でも視聴できます)
本編: https://youtu.be/srxLPV3_MJU (メンバーは見放題)

 その中にはこんな興味深い一幕がある。「こんにちは」の語源を問うんだ。普段、何の気なしに「こんにちは」と挨拶をしているけど、その挨拶の裏には、いかにも日本らしい文化伝統があるんだよ。田中先生はこう語っている。
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 皆さんが交わしている「こんにちは」「さようなら」なんていう言葉もあると思いますが、「こんにちは」の語源って何だと思いますか? 漢字では「今日は」と書きます。クイズにしていくと、

  A きょう  B たいよう  C いま

 どれでしょうか。こちらは「きょう」と言いがちですが、太陽を表してきます。つまり「こんにちは」っていうのは「太陽のように明るく元気に過ごしていますか」という確認の挨拶になるんですね。

 それに対して「はい、太陽と一緒に元気に過ごしていますよ。おかげ様で元気です」という風に答える。そして「さようならばご機嫌よう」。つまり機嫌っていうのは気分とか気持ち。「太陽と一緒に生活しているならばご機嫌よろしいですね」っていう確認の挨拶が「こんにちは」「さようなら」になるんですね。
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花子: わあ、太陽を表していたんですね! 全然知りませんでした。

伊勢: そうなんだ。そもそも国旗の日の丸は太陽だし、皇室の先祖である天照大神は太陽神だ。太陽とともに、毎日を明るく元気いっぱいに過ごすのが、我々日本人の祖先伝来の生き方だったんだよ。そういう事を学ぶのも、小中学生が元気に育っていくエネルギーになるだろう。

 日本の歴史や文化は、子供たちが志に燃え、元気いっぱいに育っていくよう、エネルギーに満ち満ちているんだ。その根っこをしっかり教えれば、元気で志に溢れる「国の宝」が育っていくはずだ。

 以上、5人の先生方のお手本授業を一コマずつ紹介したけど、今の学校教育が積み残しているテーマばかりだね。これでは子供たちは「根無し草」になって、ご先祖様が育ててきた根っこから元気も受け取れないし、将来の志も持てない。だから、全国で35万人も小中学生が不登校になってしまっているのだと思う。
(文責 伊勢雅臣)


■リンク■

・テーマ・マガジン「歴人(歴史人物学習館)便り」11編収録
 NPO法人 歴史人物学習館の活動で、中学生たちに歴史人物学習をして貰い、その優秀感想文を紹介しています。先人たちの志を、子供たちの豊かな感性が見事に捉え、そこから自分たちの志を育てています。
https://note.com/jog_jp/m/m744a6d1f54c2

・テーマ・マガジン「歴史教育再生」17編収録
 偏向した歴史教育を正常化し、子供たちに元気を与える歴史教育にするには?
https://note.com/jog_jp/m/m9b12ea640cdc

・テーマ・マガジン「公民教育再生」6編収録
 青少年を日本を支える立派な日本国民に育てるのが、公民教育の目的です。
https://note.com/jog_jp/m/mfb098c1c0407


■伊勢雅臣の新刊『世界史に刻んだ明治日本の奇跡』のご感想

■多くの子供達が、この著作を読み、先祖に誇りを持ち明日への一歩を踏み出すことを切に願います(和明さん)

内容が深いものの読みやすく感じました。これも先生が特定のイデオロギーではなく、公平な歴史観をお持ちだからでしょう。

通説では、幕末の幕閣が政権維持能力に欠けていたとのことですが、筆頭老中阿部正弘達の活躍が記され蒙を啓かれました。

とりわけ、佐久間象山が西洋文明にふれて、ただ危機感を抱いただけでなく、自らオランダ語を学び兵器等を作ったことに私達日本人の真骨頂があり、誇りに思います。

また、五箇条の御誓文を逐条ごとに解され、それに伴う群像を紹介されていることにも感銘を受けました。五箇条の御誓文、逐条解に紹介された群像の人々は、自分の学問が即祖国の運命につながるという使命感を持ち、それが生きがい(人生)となったことを想起すべきと思います。

明治国家において、明治天皇のご存在の大きさを改めて想い、これも歴代天皇が天照大神の「大御宝を鎮むべし」のご伝統をご誠実に受け継がれたからと憶念いたします。

多くの子供達が、この著作を読み、先祖に誇りを持ち明日への一歩を踏み出すことを切に願います。


■伊勢雅臣より

 深く拙著を読んでいただいたことに感謝申し上げます。

 以下の拙著贈呈の申込みを受付中です。学校・塾の教職員の方々からの申込みをお待ちしています。
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■■■伊勢雅臣著『世界史に刻んだ明治日本の奇跡』
             学校・塾へのプレゼント■■■

学校、塾向けに、伊勢雅臣著『世界史に刻んだ明治日本の奇跡』を先着100校に贈呈します。

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100校に達した時点で、受付終了とさせていただきます。

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 また、本書に登場する人物たちの感想文(200字程度)を募集中です。全国の小中高大学生、その他25歳以下の方に応募いただけます。
10人に1人を優秀感想文として表彰し、表彰状(PDFをメール送付)と図書カードNext(1000円、メール送付)を贈呈いたします。

感想文応募先=> https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=751779
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 読者からのご意見・ご感想・ご質問をお待ちします。本号の内容に関係なくとも結構です。本誌への返信、ise.masaomi@gmail.com へのメール、あるいはブログのコメント欄に記入ください。

■編集後記

 本年も正月第一週の定期休刊日以外、休みなく本講座をお届けすることができました。本年最初の1403号と比較すると、発行50編、受講者数85,592人と8,024人増、ブログ等の視聴回数は、累計約935万回と53万回増でした。

 これも、皆様方のご支援、ご声援のお陰と御礼申し上げます。年始めは年に一度の休刊日で、新年は1月11日から再開いたします。

 来年も引き続き、よろしくお願いします。良いお年をお迎え下さい。

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